『霜山徳爾著作集』関連のマスコミ報道 (2000年2月1日現在)
 
 
 
■ 朝日新聞 1999年12月21日(火曜日) 夕刊、「こころ」
 
『患者を同じ人間として信頼 − 80歳の心理臨床家・霜山徳爾さん、初の著作集も刊行』
 (池田洋一郎記者)
 
(リード) 日本の臨床心理学の草分けで、ナチスの強制収容所体験を描いたフランクル著「夜と霧」の翻訳者としても知られる霜山徳爾・上智大学名誉教授が今年80歳を迎えた。10月からは著作集(全7巻)の刊行も始まっている。「現役最高齢の心理療法家」を任じ、今も診察を続ける霜山さんを訪ねた。
 
※ フランクルとの出会い、日本の臨床心理学の確立に専念した苦労談など、氏の若き日々の経験や業績を的確に報告している。 
 
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■ 読売新聞 2000年1月29日(土曜日) 夕刊、「生老病死の旅路」
 
『患者と共に生き、苦しむ − 人間とは弱く、悲しい存在。 霜山徳爾さんに聞く』
 (小林敬和記者)
 
(記者のことば) 霜山さんの静かな語り口の奧には、人間の脆さや悲しさを直視し、真摯に受け止めてきた人だけがもつ優しさがうかがえた。お話を聞くうちに浮かんできたのは「含羞」という言葉だ。長年のカウンセリングで培われた「受容の姿勢が、記者にそう感じさせたのかもしれない。
 
※ 霜山徳爾氏のなまの声を伝えてくれる貴重な記事。最近の霜山氏の考え方がよくまとめられている(全面の約1/2を占める大作記事)。
 
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■ 週刊読書人 2000年2月4日(金曜) 
 
「人間の心の底を一段と高い面から考える − 抑圧された者のぎりぎりの悲しみ」(「明日が信じられない」)
 書評=野田正彰氏 (京都造形芸術大学教授)
 
<霜山さんは彼の言う「現象の世界」の分析に向かわず、その後、人間の心の底を一段と高い面から考えようとしてきた。もしそのような静止した心理学者としての構えだけでもあったのなら、彼の著作に貫く苦しむ人、不幸な人への深い理解は伴わなかったであろう。私はそれを知っただけで、『明日が信じられない』を読んでよかったと重う。>