スピノザ哲学研究

スピノザ哲学研究
工 藤 喜 作9784906502387
[A5判/上製/532頁/定価5000円+税/ISBN978-4-906502-38-7]
学樹書院ショッピングサイトで購入

著者は日本のスピノザ研究をリードしてきたパイオニア的存在として知られる。それ以前のスピノザ研究は、欧米の哲学研究の紹介の域にとどまることが多かったが、工藤氏は汎神論、ユダヤ教、キリスト教に対する深い理解をベースに、日本人にも親しみやすいスピノザの全体像を本書において描き上げた。1972年の刊行以来、スピノザの形而上学、方法論、汎神論、宗教論、倫理学を核とした論考は、多くの研究者らを啓発し、今日に至るまで有形無形の影響を与えてきた。今日にしてはじめて甦る伝説の名著。

【主要目次】 汎神論的先駆思想との関係 信仰と理性 神の属性としての延長概念 無限の延長概念、自然の法、理性と経験 ボイルとスピノザ 身体の観念としての精神 体系合理化の方法としての幾何学的方法 幾何学的方法の限界 属性の無限数 神の因果性 個物の本質と存在 存在の限定 コナツス 「限りの神」について 直観知の諸相 愛と認識と宗教 形而上学的宗教 スピノザとゲーテ(あとがきにかえて)付録。

柏葉武秀の書評