過去の NEWS & INFORMATION


本社が移転します [2019.01.04] 小社は本年2月1日付で移転致します。最寄り駅は従来と変わらず京王新線の初台です。流通部門(埼玉県戸田市、トラポ)の所在地は変更ありません。移転先:151-0061 東京都渋谷区初台1-51-1初台センタービル6F。電話・ファックス番号は変更ありません。


「精神病理の形而上学」シンポジウム開催 [2018.10.15]  著者のピーター・ザッカー氏を招いてのシンポジウムが12月1日、2日の両日に東京大学駒場キャンパスにて開催されます。精神医学に関する哲学は最近、英米の精神科医、哲学研究者から関心を寄せられることが多く、精神医学、心理学、哲学領域における新しい潮流に接する恰好の機会になろうかと存じます。シンポジウムは基本的には英語で行われます。【終了しました】


「ビバ!ミュージカル」の第一回公演 [2018.08.23] 神奈川県逗子市を拠点とするミュージカル劇団「ビバ!ミュージカル」の第一回公演『時(とき)をつかまえて』が9月23日に上演されます。団体の主宰者はバクスター『初めの光が』の翻訳者でもある作曲家の成田民子氏。【終了しました】


「スピノザーナ16」(2018)は近刊 [2018.08.17] スピノザーナ16が9月頃に刊行される予定です。主要目次は以下のとおり。

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【論文】加藤喜之「デカルト哲学をめぐる論争:ヨハネス・クラウベルクとバルーフ・スピノザ」/【翻訳】ジョヴァンニ・リカータ「スピノザとヘブライ語の「普遍的な知識」̶̶『ヘブライ語文法綱要』における脱神秘化および文法的思惟」(秋田慧訳)/【講演1】ベルナール・ポートラ「スピノザ『エチカ』における性・愛・幾何学」(立花達也訳)/【講演2】《ピート・ステインバッカース連続講演》「スピノザ『エチカ』のラテン語テクスト新版について」(笠松和也訳)/「スピノザの生涯と著作についてわれわれが知っていること」(寅野遼訳)/「スピノザにとって生きるに値する人間的な生とはどのようなものか」(大野岳史訳)/【公募論文】立花達也・雪本泰司「一元論における優先性と部分性:現代形而上学とスピノザのあいだで」/笠松和也「『形而上学的思想』における生命概念をめぐって」

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『精神病理の形而上学』出版記念シンポジウムのお知らせ [2018.07.06]  近年、注目を集めている(精神医学の哲学〉の領域で活躍するザッカーの初の翻訳書出版を記念してシンポジウムが行われます。シンポジストは植野仙経氏、村井俊哉氏、深尾憲二朗氏といった翻訳メンバーに加え、榊原英輔氏、鈴木貴之氏ら。開催日時:8月11日(土、祭日)13:30より、京都教育文化センター。参加無料。


書評「スピノザ哲学研究」(工藤喜作)を公開 [2018.06.09]  「スピノザーナ15」に掲載された柏葉武秀氏による書評を公開しました。この書評は工藤喜作氏のスピノザ研究の意義を紹介した報告ともいえるもので、日本におけるスピノザ研究の本当の意味での曙光を示してくれる貴重な論考といえます。柏葉武秀氏は宮崎大学教授。


「精神病理の形而上学」日本語版への序文を公開[2018.06.09]  ザッカー「精神病理の形而上学」日本語版への序文(書き下ろし)の原文・和訳を公開しました。翻訳は植野仙経氏。


山岸洋氏、深尾憲二朗氏によるエッセイを追加[2018.04.30]  ザッカーの「精神病理の形而上学」に関連するエッセイ2本、「かろやかに読んでみよう」(山岸洋)「精神医学の哲学と精神病理学」(深尾憲二朗)をリリースしました。


「精神病理の形而上学」に関連したエッセイと解説[2018.04.28]  ピーター・ザッカーの「精神病理の形而上学」が6月刊行予定で進行中です。翻訳者の村井俊哉氏による《「難解な精神医学書を読む」歓び》、植野仙経氏による《『精神病理の形而上学』へのいざない》をリリースしました。


ステインバッカース来日講演[2018.04.11] オランダのスピノザ研究者ピット・ステインバッカース氏 Dr. Piet Steenbakkers が、明治大学の招聘プログラムにより来日します。京都の立命館大学の協力も得て、東京と京都で全3回の講演会が行われます(初日は5月12日)。詳しくはスピノザ協会のサイトをご覧ください。


ストップCVD 禁煙・受動喫煙対策は循環器疾患予防の原点[2017.10.02]  日本循環器学会により実施された第33回プレスセミナーのテーマは「禁煙・受動喫煙対策は循環器予防の原点」。日本循環器学会禁煙推進委員会の瀧原圭子氏、飯田真美氏により、喫煙をめぐる今日の基礎医学から東京オリンピック2020をどう迎えるかといった問題提起まで、幅広いトピックが取りあげられました。


第1回日本集中治療学会関東甲信越支部学術集会リポート  [2017.09.13] 7月29日(土)第1回日本集中治療学会関東甲信越支部学術集会(会長 高瀬凡平氏)が埼玉県大宮ソニックシティにて開催されました。この学会は過去、日本集中治療学会関東甲信越地方会として、合計25回開催されてきましたが、本部支部会としては第1回の学術集会となりました。運営にあたった防衛医科大学校集中治療部の橋本賢一氏によるレポートを公開いたしました


精神保健福祉法、措置入院の基礎知識について [2017.08.31] 昨年の相模原市の知的障害者施設殺傷事件を契機に精神保健福祉法の改正案が注目を集めています。しかし、この法律の本来の目的は犯罪防止にあるわけではありません。今回の改正の背景には何があるのか、その意義はどこにあるのか。岡山県精神保健福祉センターの野口正行氏による解説を公開いたしました。


上野修氏の大阪大学での最終講義ビデオを公開[2017.08.10]  今年の春にもお知らせしましたが、日本のスピノザ研究をリードしてきた研究者の一人、上野修氏(大阪大学、文化形態論・哲学講座)の最終講義が3月に大阪大学で行われました。約90分におよぶ最終講義「大いなる逆説スピノザ」とその後の質疑応答の模様がYouTubeで公開さました。

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YOUTUBEへのリンクはこちらから
上野氏の『精神の眼は論証そのもの』(1999、小社刊)は、現在『デカルト・ホッブズ・スピノザ―哲学する17世紀』と改題され、講談社学術文庫に収められています。
ハードカバーのオリジナル版もご入手いただけます。

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性同一性障害の対応にかかわる要望書を提出[2017.07.25] 日本精神神経学会「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応等の実施について」に関する要望書を《性同一性障害に関する委員会》委員長名(太田順一郎)で提出しました。同学会からのプレスリリースを公開。


「第20回日本脳低温療法・体温管理学会」(会長:笠岡俊志)のレポートをリリースしました [2017.07.19]  7月7~8日、熊本市で開催された「日本脳低温療法・体温療法学会」のレポートを熊本大学の救急・総合身長部の金子唯先生にお願いしました。九州地方は熊本地震や集中豪雨といった災害が続き、同学会も開催が危ぶまれましたが、無事に終了されたとのご報告です。


「PCASトレーニング・マニュアル:追補版」の「正誤表」を掲載しました(2017.07.05)  「心拍再開後ケアと低体温療法トレーニング・マニュアル」(JRC編集)の続編として刊行された小冊子「PCASトレーニング・マニュアル:追補版」の内容に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。訂正内容は以下のとおりです…….。

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【正誤表】
「PCASトレーニング・マニュアル:追補版」の訂正。p4 「意識障害の評価」中の図「Full Outline of UnResponsiveness (FOUR) Score (Coma Scale)」の”respiration(R)”のキャプションに誤りがありました。以下のとおり訂正しお詫びを申し上げます。【誤】3 気管挿管、Cheyne-Stokes呼吸 【正】3 非気管挿管、Cheyne-Stokes呼吸。修正後の図版はこちらをご覧ください

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 日本循環器学会プレスセミナーレポートを更新(2017.06.26) 前回のセミナーに続き、今回も心房細動と脳卒中が取りあげられました。「脳卒中予防の為のカテーテル治療:経皮的左心耳閉鎖術」。カテーテル領域の技術の進歩には驚かされますが、紹介された治療は日本では未承認で最先端の技法と位置付けられ、今後の展開に注目が集まっているところです。講師は東邦大学医療センター大橋病院循環器内科の原英彦氏が務められました。

日本循環器学会プレスセミナーレポートを更新(2017.04.24) 循環器領域において注目される心房細動とその対策が取りあげられたセミナーの内容をレポートしました。心房細動の概要、最新の治療法が、国際的にも著名な心臓外科医、新田隆氏によって「脳梗塞の予防と心機能の改善」の表題のもとに解説されます。


「医療情報」のリリースを開始(2017.02.23) 精神医学領域、循環器領域における特集形式の医療情報のリリースを開始しました。主な関連学会で発表されたニュース、プレスセミナー、関連団体からの告知など、小社にて厳選した情報を随時ご紹介いたします。2月23日は日本循環器学会のプレスセミナーとして行われた長谷部直幸氏によるレクチャー「高血圧と心臓病」の要点を収録させていただきました。


トレーニングマニュアル追補版は3月上旬発行予定(2017.02.13) JCS-ReSSセミナー「第6回PCASトレーニング」(2017年3月20日)で用いられるテキスト『心拍再開後ケアと低体温療法:トレーニングマニュアル』(正編)の追補版を準備中です。現在、鋭意制作作業を進めております。正編にはなかった「神経蘇生」を独立した項目として収載し、正編発行後の追加情報も収載も併せて収載されることになりました。販売価格は本体600円の予定です(20ページ)。


上野修教授の最終講義は3月17日(2017.01.22) 日本のスピノザ研究をリードしてきた研究者の一人、上野修氏(大阪大学、文化形態論・哲学講座)の最終講義が大阪大学にて行われます。上野氏はわが国だけでなく、国際的にもよく知られたスピノザ研究者であり、初期~中期の論文を集めた『精神の眼は論証そのもの』(1999小社刊、その後『デカルト・ホッブズ・スピノザ―哲学する17世紀』と改題され講談社学術文庫)は発行当初から大きな注目を集めたものでした。長い間お疲れさまでした。講義題目は「大いなる逆説スピノザ」。


スピノザーナ15(スピノザ協会年報2014-2016)は2017年1月20日に発売されます (2016.12.22)約2年ぶりの刊行です。工藤喜作『スピノザ哲学研究』の書評も収載されています。ご期待ください。15号の「目次」を以下にご紹介しておきます。予価は2200円です。………

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【論文】
スピノザ『政治論』におけるjus (法/権利) の両義性(上野 修)/《スピノザ書簡集》を作る ̶̶ リマスターとリミックス(平尾昌宏)/「神即自然」と「人間に固有の自然」 ―― ヒュームのスピノザ主義(矢嶋 直規)/「信仰と哲学の分離」と創造の問題 ―― アルファカールをめぐる 『神学政治論』の典拠操作(高木久夫)
【インタヴュー】
神は愛によってしか捉えることができない―― 工藤喜作氏の〈スピノザ研究と私〉(吉田和弘)
【書評】
工藤喜作 著『スピノザ哲学研究』 / 柏葉武秀
【資料紹介】
スピノザとの出会いに関係するライプニッツの二つのメモ―― 訳と解題(翻訳・解題:寅野遼)
【協会事務局より】
スピノザ協会について・諸規約 スピノザ文献オンラインネットワークSBONのごあんない講演・研究会一覧 (2014-2016年度)『スピノザ協会会報』主要記事 (1990-2015年度)

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POWER MOOK《精神医学の基盤》[3]の抄録を含む詳細目次を公開しました(2016.10.17) こちらからご覧いただけます。


POWER MOOK《精神医学の基盤》[3]精神医学におけるスペクトラムの思想 11月20日発売 (2016.10.05) 当初の予定よりもだいぶ遅れてしまいましたが、いよいよ11月中旬に刊行できる運びとなりました。本来、通常の雑誌であれば、入稿締め切り日までに集まらない原稿は、ボツにしたり次号廻しにしたりするのが常道ですが、不定期刊行のMOOKならではのフレキシビリティーで、発行日を変更し、当初の構成案がそのまま結実することになりました。個性豊かな論考、非常に読み応えのある論文が多数集まりました。スペクトラムという切り口から、今日の精神科診断学、精神科治療学の基盤を問う斬新な一冊です。詳しい内容は追ってアップロードしますが、取り急ぎ全体の「目次」をご紹介しておきます。予価は5000円です。………

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《精神医学の基盤》[3]特集 精神医学におけるスペクトラムの思想(責任編集=村井俊哉×村松太郎)
――はじめに ………(村井俊哉)
[対談]精神医学におけるスペクトラムの思想………(村井俊哉×村松太郎)
▼スペクトラムの概念
分子遺伝学からみたスペクトラム精神医学 ………(近藤健治/池田匡志/岩田仲生)
臨床研究から捉えたスペクトラム………(武井教使)
スペクトラム概念と精神科疾患 ………(兼本浩祐)
DSMにおけるスペクトラムの思想 ………(黒木俊秀)
スペクトラム論の源流………(山岸洋)
スペクトラムの概念と反精神医学………(深尾憲二朗)
▼スペクトラムと精神疾患
統合失調症におけるスペクトラムというメタファーの導入の意義と問題点………(前田貴記/沖村宰/野原博)
双極スペクトラム:光との関係性から読み解く試み………(寺尾岳)
個人が悩みをかかえきれなくなったとき,社会的に求められる機能を果たせなくなったとき,精神科医療は何ができるのか: うつ病概念と,それが指し示す範囲すなわちスペクトラム………(大前晋)
自閉スペクトラム症の意義と問題………(十一元三)
強迫スペクトラム障害の概念と意義,そして問題………(松永寿人)
神経症圏障害(摂食障害,不安障害,パーソナリティ障害)のスペクトラム:社交不安スペクトラムと境界性パーソナリティ障害スペクトラム,およびプロトタイプ診断と診断横断的治療………(永田利彦)
カテゴリー/ ディメンジョンと精神鑑定 ………(村松太郎)
スペクトラムの概念から考える精神科薬物療法 ………(冨田真幸)
スペクトラム論の行方 ………(村井俊哉)
▼エッセイ
精神医学は科学か?  ………(山内俊雄)
高次脳機能障害、特に前頭葉機能障害を抑制障害として捉える  ………(鹿島晴雄)
▼コラム
ジェンダーとスペクトラム  ………(香山リカ)
精神分析におけるスペクトラム的思考と弁証法的思考  ………(岡野憲一郎)
製薬マーケティングとスペクトラム  ………(田島治)
――あとがき ………(村松太郎)

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最新の書評をアップロード(2016.07.04)人はどこまで他者を理解することができるのか。その危うさが権力なるものの土台を生じさせ、その権力はいったん成立すると容易に暴力に転化します。話題の『報復の連鎖』の意義を的確に解説してくれた堀内進之介氏による書評が発表されました。私たちはいまこの時代、どのような《知の力》をもって憎悪や復讐の連鎖を断ち切ることができるのでしょうか……….

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いま世界ではテロリズムによる攻撃が止みません。止まないどころか、ますます激しさを増しているかのようです。今日ほど、無差別的なテロリズムが世界を震撼させた時代はなかったといえるでしょう。そこにはとめどもない「報復の連鎖」が見えてきます。なぜ「報復の連鎖」がこうも再現なく続くのか。この問題を思想史、哲学史における解釈学の系譜をたどりながら体系化を試みたのがシェップの『報復の連鎖』です。「図書新聞」の好意ににより全文をご紹介させていただきました(「図書新聞」3260号2016年6月25日号

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売上ランク上昇中!(2016.03.20) シェップ『報復の連鎖―権力の解釈学と他者理解』(齋藤博/岩脇リーベル豊美、訳)は好評発売中。インターネット書店AMAZONでも、現代思想部門のランク上昇中です。81位→50位、21位。定価は本体3500円です。「報復の連鎖」というフレーズは、近時、世界的な規模でみられる紛争や衝突を表現する言葉として、あちこちで目にしますが、この本は現在の政治状況そのものをテーマとしたものではありません……….

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「報復の連鎖」というフレーズは、近時、世界的な規模でみられる紛争や衝突を表現する言葉として、あちこちで目にしますが、この本は現在の政治状況そのものをテーマとしたものではありません。もう少し根源的なところで、他者を理解するというメカニズムあるいは行為がどのようにして成立するのか、その理論的な問題を哲学的・心理学的に解明しようとした論考です。
人と人との関係、集団と集団との関係のなかで、私たちは些細なことから敵と味方を区別します。そこには必ず力(ちから)が作用し、力は正義の大義を得て、暴力に転嫁します。男女関係も国と国との関係も、根底には解釈の問題が横たわっています。
「報復の連鎖」などというと、時事問題を扱った評論だろうと思われる向きもあるかもしれませんが、この本はどちらかというと、「他者を了解する」ことを素材とした格好の現代の哲学入門の本とよんでもいいかもしれません。カント、ヘーゲル、ニーチェ、ハイデガー、フロイト、ラカン、フッサール、デリダなど、おなじみの哲学者たちの所説が、あるときは批判の対象として、またあるときは援用の対象として現れます。著者は、解釈論対反解釈論の構図として、今日の重要な「時事問題」を哲学的視点で切り込みます。
こういう本はやはり電子書籍には似合わないと思います。報復の連鎖がまさに世界で展開されている今日、哲学的読者の方々にはじっくりとお読みいただきたいと思います。

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スキャンダルではないアプローチ(2016.03.01)《精神医学の基盤》[2]うつ病診療の論理と倫理(責任編集=田島治/張賢徳)は、シリーズ第2弾の異色のアプローチとして各界に注目されてきました。「倫理」といえば、製薬業界や精神科医の資質を問うといったスキャンダラスな問題提起が一般的であり、臨床医学としての確固たる基盤から論理と倫理が問われることはあまりありませんでした。この特集では、さまざまな立場の論客が……….

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いま「流行りの」うつ病診療について、多彩な視点から掘り下げていきます。刺激的論文が多数収録されているほか、日本のうつ病学会の重鎮らによる「徹底討論」も非常に読みごたえがあります。収載されている主な記事や論文は以下のとおりです。対談「最近のうつ病診療の傾向をどう考えるか」(田島治・張賢徳)/徹底討論 うつ病の理解と抗うつ薬の適切な使い方 過去・現在・未来(樋口輝彦・神庭重信・張賢徳) I うつの論理 今日のうつ病診療における問題点と課題(松浪克文)/うつ病の論理と倫理 医療人類学的視点から(北中淳子)/マスメディアとうつ病(岩波明)/II 診断の論理と倫理 うつ病診断・治療の論理と倫理 過剰診断の問題,過少診断の問題(張賢徳)/臨床精神病理学的視点から見たうつ病の診断学(古茶大樹)/III うつ病治療の論理,実践,展望/今日のうつ病診療における課題と展望(中村純)/日常診療におけるうつ病(1)プライマリケア医の立場からの実践的治療論(井出広幸)/日常診療におけるうつ病(2)総合病院から本物のうつ病を再考する(大坪天平)日常診療におけるうつ病(3)労働者のメンタルヘルスケアの視点(桂川修一・黒木宣夫)/薬物療法の効果とリスク:抗うつ薬の有効性と安全性をどう評価するか(仙波純一)/うつ病の精神療法再考(中村敬)/うつ病に対するneuromodulation(高宮彰紘・鬼頭伸輔)/開発中の抗うつ薬と今後の薬物療法の展望(竹林実/山脇成人)/コラム:フーコーと精神医学(栗原仁)/シリーズ:日本の精神科医療 エキスパートに聞く:治療に難渋するうつ状態の診断と寛解への次の一手(加藤正樹)/定価は本体4000円です。論文の詳細はこちらから【2015.07.05】

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「異質なもの同士の出会い」(2015.02.01) POWERMOOK《精神医学の基盤》と題した新シリーズの刊行がはじまりました。準備にかなりの期間をかけたこともあり、当初の予定よりもやや遅れましたが、内容や構成は当初の計画どおりに進めることができました。創刊号にみられる第一人者による寄稿はいずれも読みごたえ十分であると思います。これからの精神医学を担う専門職の方々、精神医学に関心のある一般読者にも広く読んでいただくため、価格は思い切って低く抑えました…….

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この新シリーズをスタートさせるにあたり、責任編集者の石郷岡純先生は次のように述べておられます。「精神医学のMOOK版の新たな書籍として《精神医学の基盤》がスタートした。記念すべき第1号の特集は「薬物療法を精神病理学的視点から考える」である。「精神医学の基盤」では精神医学における重要なテーマを斬新な切り口で俎上に載せていく予定であるが、第1号で選ばれたこのテーマは、今日の精神医学を語る際に避けては通れないばかりでなく、あらゆる議論のスタイルを象徴的にあぶりだす作用があると思われる。それは、薬物療法と精神病理学の双方が様々な意味で対立軸を内包しているからである。すなわちこの両者は、病理の解明と治療学といった研究目的の方向性も異なり、また方法論においても異なっていて、あたかも人類の知的活動の多様性の歴史をそのまま代表しているように見え、専門家集団としても異なっている。しかし、個々人においては両者が分裂しているわけでもなく、一方のみの思索に限定しているのでもない。本書ではまさにこの思索の異種性に焦点を当てているのであり、異質なもの同士の出会いに知的な興奮を感じていただければ望外の喜びである。」
ご意見・ご批判などお待ちしております。

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実はヤスパースは「面白い」(2015.01.20)「精神病理学総論」の英語への翻訳者の一人J・ヘーニヒは、有名な米国の精神科医の部屋を訪ねたときに自分の翻訳した本を見つけて、読んだ感想を尋ねたことがあったそうです。その精神科医は冗談まじりにこう答えたそうです。「この本かい。これは誰も読んでなんかいないよ。ただ本棚に置いておかないといけないということになっているんだ」。ヤスパースは哲学者としても精神科医としても有名ですが、実際のところ、とくに精神科医からはあまり読まれていないのが現状かもしれません…….

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訳者の山岸洋氏は、ヤスパースが確かに難解であることは認めつつも、実は現在の精神医学が陥っている問題を示し、その解決の方向性を示していると考え、ヤスパースを今日の言葉で翻訳し、その思想を医局の先輩が新人の精神科医に語り聞かせる物語として紹介します。実はヤスパースは面白いのです。山岸氏の解説は、こんなふうに語り掛けます。「私たちは、一九九〇年代以降、脳の機能についての生物学的研究のすばらしい進歩に目を奪われていたのだったが、しかしそこからの成果によって私たちの臨床が三〇年前と比べてどれだけ変化したと言えるのだろうか。精神科診断の国際化と操作的基準導入のために精神科医の莫大な労力が投入されているが、それは患者や社会にどれだけの利益をもたらしたのだろうか。新たな抗精神病薬と抗うつ薬の導入が次々とおこなわれてきたが、私たちはむしろ無定見な処方を、こともあろうか医学の素人からさえ指摘される時代に直面している。精神科医の仕事のあり方全般に対しても、社会の一部から厳しい批判が巻き起こりつつある。ヤスパースの「総論」を今日読むべき理由の一つは、ヤスパースの時代の精神科医療と今日のそれが、見かけはどうあれ本質的にほとんど変化していないということにある。何らかの治療法や薬が有望だとされ話題になることはあっても、精神科医療の構造が大きく変わったのかと言われれば、そのようなことは実は起こっていないのだと答えるしかないだろう。だからこそ、私たちはなお日常的に「総論」を参照にしていくべきなのである。」実は身近で面白い「新・精神病理学総論」。過去に訳された難解な翻訳とは大きく異なります。どうかヤスパースの思考を追体験してみてください。詳しくはこちらから。

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 お知らせ(更新日:2019年2月20日)

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 三省堂「オンデマンド出版」のラインアップにチオンピ『感情論理』、プリンス『失われた〈私〉をもとめて』が加わりました。三省堂書店本店(東京都千代田区)のオンデマンドカウンターでお申込みいただくことができます。全国の三省堂書店の支店のほかインターネット(三省堂書店楽天市場店)でもご注文が可能です。

 国際スピノザ協会の機関誌 Studia Spinozana は日本国内では定期購読者を対象として小社が取り扱っております。一部のバックナンバーは多少在庫があります。在庫がなくなり次第取り扱い中止となります。在庫状況はメニューの「在庫状況」からご確認ください。

 スピノザ協会機関誌「スピノザーナ」についても、在庫状況はメニューの「在庫状況」からご確認ください。

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